平成20年版 消防白書

2 救助活動の実施体制

(1)救助隊数及び救助隊員数

消防機関が行う救助活動を専門に実施する組織である救助隊は、消防学校における救助活動に関する専門的な教育(標準時間:140時間)を受けた隊員、救助活動に必要な救助器具及びこれらを積載した救助工作車等によって構成される。
救助隊は782消防本部に1,500隊設置されており、救助隊員は2万4,351人となっている。1消防本部当たり1.9隊の救助隊が設置され、1隊に16.2人の救助隊員が配置されていることとなる。

(2)救助隊が保有する装備

救助隊の保有する装備については、救助事象の複雑化・多様化に伴い、より高度かつ専門的な機能・性能が必要とされている(第2-5-3表)。

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消防庁では、救助工作車及び救助用資機材等について、緊急消防援助隊設備整備補助金、また地方交付税措置を講じることなどにより、その整備の促進を図っている。

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