平成20年版 消防白書

1 消防庁の取組

消防庁では、平成18年7月に「市町村の消防の広域化に関する基本指針」(平成18年消防庁告示第33号。以下「基本指針」という。)を定め、各都道府県は広域化の対象となる市町村(以下「広域化対象市町村」という。)の組合せ等を定めた消防の広域化に関する推進計画(以下「推進計画」という。)を平成19年度中に策定し、広域化対象市町村は推進計画策定後5年度以内(平成24年度まで)を目途に広域化を実現することなどを求めるとともに、消防庁長官を本部長とする消防広域化推進本部を設置し、市町村の消防の広域化に取り組んでいる。
平成20年度においては、広域化対象市町村への具体的な指導・助言を行う消防広域化セミナーの開催(囲み記事「消防広域化セミナーを全国各ブロックで開催」参照)、広域化について国民、消防関係者等への周知・理解の促進を図るためのパンフレットの作成、広域化を行う際の具体的な事務手続や留意事項等を提示する手引書の作成・配布等を行っている。また、前年度に引き続き、既に広域化を実現した消防本部の幹部職員等を消防広域化推進アドバイザーとして市町村等からの依頼に応じて派遣するとともに、消防の広域化の実現に向け、必要な財政措置を講じている。

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