平成22年版 消防白書

2 危険物安全週間

危険物に係る火災・流出等の事故は近年増加傾向にあり、それらの事故原因をみると、管理や確認が不十分であるなど人的要因によるものが多くなっている。
こうした事故を未然に防止するために、消防庁では、平成2年度(1990年度)以降、毎年6月の第2週を「危険物安全週間」とし、危険物関係事業所における自主保安体制の確立を呼びかけるとともに、家庭や職場における危険物の取扱いに対する安全意識の高揚及び啓発を図っている。具体的には、各都道府県、関係団体等と協力して、推進標語の募集や推進ポスターの作成をはじめとする広報活動を行っているほか、危険物の安全管理の推進や危険物の保安に功績のあった個人、団体及び事業所に対し表彰を行っている。
平成22年度の危険物安全週間(6月6日~12日)では「危険物 事故は瞬間 無事故は習慣」を推進標語として全国的な啓発運動を展開したほか、危険物の保安に功績があった者を表彰した。また、各地域においては、危険物関係事業所の従業員や消防職員を対象とした講演会や研修会が開催されたほか、消防機関による危険物施設を対象とした立入検査や自衛消防組織等と連携した火災等を想定した訓練などが行われた。

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