4.出火原因
平成28年中の出火件数3万6,831件のうち、失火による火災は全体の69.1%であり、その多くは火気の取扱いの不注意や不始末から発生している(附属資料1-1-30)。
出火原因別にみると、放火が3,586件と最も多く、次いでたばこが3,483件、こんろが3,136件となっている(第1-1-15図)。
第1-1-15図 主な出火原因別の出火件数
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(備考)「火災報告」により作成
また、全火災の着火物別出火件数は、枯草が全体の13.2%を占め、最も多くなっている(附属資料1-1-31)。
(1)「放火」による火災が20年連続して出火原因の第1位
放火による出火件数は、おおむね減少傾向が続いており、平成28年中の放火による出火件数は3,586件と前年に比べ減少しているものの、全火災の9.7%を占め、20年連続して出火原因の第1位となっている。これに放火の疑いを加えると5,814件で、全火災の15.8%となっている(第1-1-4表、第1-1-15図、第1-1-16図)。
第1-1-4表 放火及び放火の疑いによる火災の損害状況
(各年中)
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(備考)
1 「火災報告」により作成
2 「その他のたばことマッチ」は、出火原因が、たばこ、マッチ又はライターと判定できるが、そのいずれかに確定できない場合をいう。
第1-1-16図 放火及び放火の疑いによる火災件数の推移
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(備考) 「火災報告」により作成
次に、放火及び放火の疑いによる火災を発火源別にみると、ライターによるものが全体の28.5%と最も多くなっている(第1-1-4表)。
また、放火及び放火の疑いによる火災1件当たりの損害額を時間帯別にみると、4時〜6時の時間帯で損害額が多くなっている(附属資料1-1-32、附属資料1-1-33)。
(2)「たばこ」による火災の59.0%は不適当な場所への放置によるもの
たばこによる火災は、3,483件で全火災の9.5%を占めている。主な経過別出火状況をみると、不適当な場所への放置によるものが59.0%と半数以上を占めている(第1-1-5表、第1-1-15図)。
第1-1-5表 たばこによる火災の損害状況
(各年中)
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(備考)
1 「火災報告」により作成
2 「その他のたばことマッチ」は、出火原因が、たばこ、マッチ又はライターと判定できるが、そのいずれかに確定できない場合をいう。
(3)「こんろ」による火災の49.7%は消し忘れによるもの
こんろによる火災は、3,136件で全火災の8.5%を占めている。こんろの種類別では、ガスこんろによる火災が86.2%と最も多く、大半を占めている。主な経過別出火件数をみると、49.7%が消し忘れによるものとなっている(第1-1-6表、第1-1-15図)。
第1-1-6表 こんろによる火災の損害状況
(各年中)
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(備考) 「火災報告」により作成