特集6 女性消防吏員の更なる活躍の推進
人口減少社会を迎え、防災力の低下が懸念される中、多様化・大規模化する災害に的確に対応するためには、これまで以上に自助・共助・公助が一体となって地域防災力を発揮していかなければならない。この地域防災力が発揮される場である地域社会では、女性が人口の半分を占めており、公助を担う消防においては、より多くの女性が参画、活躍することで、消防・防災体制の向上に寄与するものである。
消防・防災の分野においても女性が増加し、活躍することにより、住民サービスの向上及び消防組織の強化につながることが期待される。まず、より多くの女性を含めた多様な経験を有する職員が住民サービスを提供することによって、子供、高齢者、災害時の要支援者など、様々な状況にある多様な住民への対応力が向上していくものと考える。加えて、公助を担う消防組織においても多様な視点でものごとを捉える組織風土が生まれ、また、育児・介護などそれぞれ異なる事情を持っていることを組織や同僚が理解し支援する組織風土が醸成されることなどから、多様なニーズに対応できる柔軟性が備わると考えられる。