平成30年版 消防白書

特集4 消防の広域化の推進

1.消防の広域化とは

市町村は、その地域における消防の責務を果たしているが、特に小規模な市町村では、複雑化・多様化する災害への対応力、高度な装備や資機材の導入及び専門的な知識・技術を有する人材の養成等の課題を抱えている場合が多い。消防の広域化は、消防本部の規模の拡大により消防体制の整備・確立を図ることを目指すものである。
消防組織法では、消防の広域化とは、「二以上の市町村が消防事務(消防団の事務を除く。以下同じ。)を共同して処理することとすること又は市町村が他の市町村に消防事務を委託することをいう。」(同法第31条)と定義され、消防の広域化は「消防の体制の整備及び確立を図ることを旨として、行わなければならない。」(同条)とされている。

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