第3節 石油コンビナート災害対策
[石油コンビナート災害の現況と最近の動向]
1.事故件数と被害
平成30年中に石油コンビナート等特別防災区域(以下「特別防災区域」という。)の特定事業所*1で発生した事故総件数は398件で、地震及び津波による事故(以下「地震事故」という。)が84件、地震以外の事故(以下「一般事故」という。)は314件である。
なお、地震事故は全て、平成30年9月6日に発生し、最大震度7を記録した「平成30年北海道胆振東部地震」によるものである。
一般事故の発生件数の推移をみると、平成元年以降増加傾向が続き、近年、250件前後の水準で高止まりしていたが、平成30年中はさらに増加して314件(前年比62件増)となり、過去最多を記録した(第1-3-1図)。
第1-3-1図 石油コンビナート事故発生件数の推移
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(備考)「石油コンビナート等特別防災区域の特定事業所における事故概要(平成30年中)」により作成
平成30年中、死傷者の発生した事故は27件(前年比17件増)で、その全てが一般事故において発生している。死傷者の内訳は、死者1人(同1人増)、負傷者33人(同18人増)となっている(第1-3-2図)。
第1-3-2図 死傷者の発生した事故件数及び死傷者数の推移
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(備考)「石油コンビナート等特別防災区域の特定事業所における事故概要(平成30年中)」により作成
*1 特定事業所:第1種事業所(石油の貯蔵・取扱量が1万キロリットル以上又は高圧ガスの処理量が200万立方メートル以上等である事業所)及び第2種事業所(石油の貯蔵・取扱量が1千キロリットル以上又は高圧ガスの処理量が20万立方メートル以上等である事業所)をいう。