令和3年版 消防白書

第4節 林野火災対策

[林野火災の現況と最近の動向]

令和2年中の林野火災の出火件数は1,239件(対前年比152件減)、焼損面積は449ha(同388ha減)、損害額は2億147万円(同6,724万円減)となっている(資料1-1-47)。
例年、林野火災は全国各地で春に多く発生している。この原因としては、空気が乾燥し強風が吹くこの時期に火入れが行われたり、山菜採りやハイキングなどで入山者が増加すること等が考えられる。令和2年は、3月から5月に多くの火災が発生している(第1-1-18図)。
令和2年中は、5月に北海道標茶町において焼損面積50ha、兵庫県姫路市において焼損面積34haの被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。
また、令和3年に入ってからも、2月に栃木県足利市において焼損面積167ha、4月に群馬県みどり市において焼損面積45haの被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。

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