令和3年版 消防白書

第5節 風水害対策

[風水害の現況と最近の動向]

1.令和2年中の主な風水害

令和2年中の風水害による人的被害は、死者89人(前年123人)、行方不明者9人(同4人)、重傷者63人(同88人)及び軽傷者283人(同667人)、住家被害は、全壊1,637棟(同3,702棟)、半壊4,600棟(同3万4,446棟)及び一部破損4,362棟(同11万9,594棟)となっている(第1-5-1図)。
また、令和2年中に発生した台風の数は、平年より少ない23個(平年値25.1個)であり、このうち日本列島に上陸した台風は、なかった(同3.0個)。
なお、令和2年中の主な風水害による被害状況等については、第1-5-1表のとおりである。

第1-5-1図 風水害による過去10年間の被害状況の推移

画像をクリック(タップ)すると拡大表示します

第1-5-1図 風水害による過去10年間の被害状況の推移

(備考)「災害年報」により作成

第1-5-1表 令和2年中の主な風水害による被害状況等

(令和3年4月1日現在)

第1-5-1表 令和2年中の主な風水害による被害状況等

(備考)「災害年報」により作成

関連リンク

はじめに
はじめに 昨年は、静岡県熱海市土石流災害や8月11日からの大雨などの自然災害に見舞われ、多くの人的・物的被害が生じました。 また、新型コロナウイルス感染症への対応として、救急隊員の感染防止対策の徹底や、ワクチン接種業務への救急救命士の活用など様々な対応が求められました。 気候変動...
1.令和3年7月静岡県熱海市土石流災害による被害及び消防機関等の対応状況
特集1 最近の大規模自然災害等への対応 1.令和3年7月静岡県熱海市土石流災害による被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 6月末から日本付近に停滞した梅雨前線の影響で、西日本から東北地方の広い範囲で大雨となり、各地で河川氾濫、浸水、土砂崩れ等が発生した。 静岡県熱海市では、降り始めから7月...
2.令和3年8月11日からの大雨による被害及び消防機関等の対応状況
2.令和3年8月11日からの大雨による被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 ア 気象の状況 8月11日から21日にかけて、日本付近に停滞した前線に暖かく湿った空気が断続的に流れ込んだ影響で前線の活動が活発となり、西日本から東日本の広い範囲にかけて大雨となった。 特に、8月12日から14日は...
3.栃木県足利市林野火災による被害及び消防機関等の対応状況
3.栃木県足利市林野火災による被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 ア 火災の概要 令和3年2月21日15時20分頃、栃木県足利市西宮町地内にある両崖山山頂付近の山林(通称「紫山」)から出火した。管轄の足利市消防本部は同日の15時36分に覚知し消火活動に当たったが、強風注意報が発表された2...