令和3年版 消防白書

4.常備消防体制整備の課題

(1)消防力の整備

「消防力の整備指針」(平成12年消防庁告示)は、市町村が消防に関する事務を確実に遂行し、消防の責任を十分に果たすために必要な施設及び人員について、目標とすべき整備水準を定めたものである。
各市町村は本指針に定める内容を目標として、地域の実情に即した適切な消防体制を整備することが求められている。

(2)消防隊員用個人防火装備

消火活動時における消防隊員の安全性向上のため、「消防隊員用個人防火装備に係るガイドライン」を策定している。
対象は消防隊員の防火服、防火手袋、防火靴及び防火帽等で、消火活動に必要となる一定の性能等を定めているほか、安全な着装方法やメンテナンスなどの取扱い上の注意事項を明記している。
なお、ISO(国際標準化機構)の人体安全の防護衣及び装置に関する専門委員会の下部組織である分科委員会(ISO/TC94/SC14)において、新たな国際規格が作成されたこと等を受け、令和3年7月から本ガイドラインの見直しに関する検討を行っている。

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