女子学生等を対象としたWEB職業体験イベント(WEBインターンシップ)の開催
消防庁では、平成27年に開催した「消防本部における女性職員の更なる活躍に向けた検討会」の提言内容を踏まえ、消防全体として、消防吏員に占める女性消防吏員の全国の比率を、令和8年度当初までに5%に引き上げることを共通目標としている。この共通目標達成に向けた取組の一つである「女子学生等を対象とした職業体験イベント」(以下「インターンシップ」という。)は、消防を目指す女性を増やすため、主としてこれから社会人となる年齢層の女性に、消防の仕事の魅力と消防分野での女性の活躍を知ってもらい、興味をもってもらうきっかけ作りを行うため、各消防本部と連携して平成28年度から開催している。
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、初のWEBによるインターンシップを開催した。
当日は、LIVEコンテンツとして、「消防業務全体の魅力」、「消防吏員の仕事」について、女性消防吏員を代表する立場から3人(横浜市消防局、東京消防庁、相模原市消防局)の方が講演を行い、「女子学生×女性消防吏員座談会」では、女子学生等と現役女性消防吏員8人によるWEB座談会方式で対話の機会を設け、災害活動や採用試験のことなど学生が気になる様々な質問にきめ細かく対応した。
また、スペシャルプログラムとして、元消防士の人気タレントによる消防ネタの披露や、女性消防吏員2人のパネルディスカッションを開催し、「消防という仕事の魅力・やりがい」、「プライベートの過ごし方」、「子育て等の職場環境」など、身近な話題を交えた発表を行った。さらに、「消防機器点検業務」、「消防体操」、「消防レシピ」、「火災現場VR体験」、「女性消防吏員活躍MOVIE」など、多数の体験MOVIEコンテンツを配信し、WEBを通じてリアルな消防署業務を体験してもらった。
新型コロナウイルスの影響により就職活動者等との直接のコンタクトが大幅に制限された広報活動であったが、WEBの活用を通じて、全国各地の女子学生等に広く参加を募り、WEB環境の特性を活かした様々なコンテンツを展開することにより、効果・効率的にPRを実施した。
【参加した女子学生等の感想】
- 女性がどんな仕事をしているのか、どのような環境なのかを理解することができ、参加して本当に良かったです。消防職員の一員になれるように頑張ります。
- WEB座談会の際に、身体的な力の差があるとはいえ、職務における男女の差はそれほど気にならないとおっしゃっていたのが印象的でした。女性が少ない職場だからこそ、女性同士の関係性も強く、男性とも対等に活躍できるのが魅力だと思いました。
【座談会に参加した女性消防吏員の感想】
- WEB座談会に参加した女子学生達から、消防の仕事に関して途切れることなく様々な質問があったことから、消防に対する熱意を感じることができました。
- 対面で話をすると緊張して質問できない学生も、WEBであれば気軽に質問でき、とても効果的だと感じました。
令和3年度は、引き続きWEBによる開催を行うほか、全国2か所の会場で対面によるインターンシップの開催を予定しており、今後も本事業を通じて、消防の仕事の魅力と消防分野での女性活躍の重要性を周知し、女性消防吏員の活躍推進により一層力を入れていく。



