令和5年版 消防白書

2.危険物安全週間

危険物に係る火災及び流出事故の件数は、近年高い水準で推移しており、それらの事故原因をみると、維持管理や操作確認が不十分であるなど人的要因によるものが多くなっている。
こうした事故を未然に防止するために、消防庁では、毎年6月の第2週を「危険物安全週間」とし、危険物の取扱いに対する安全意識の高揚及び啓発を図っている。令和5年度の危険物安全週間(6月4日~10日)では、「意志つなぐ連携プレーで事故防ぐ」を推進標語として推進ポスターの作成を行い、各都道府県、関係団体等と協力して、全国的な広報・啓発運動を展開したほか、危険物の安全管理の推進や危険物の保安に功績のあった個人及び事業所を表彰した。

また、各地域においては、危険物関係事業所の従業員や消防職員を対象とした講演会や研修会が開催されたほか、消防機関による危険物施設を対象とした立入検査や自衛消防組織等と連携した火災等を想定した訓練が行われた。

画像をクリック(タップ)すると拡大表示します

危険物安全週間推進ポスター

 

関連リンク

はじめに
はじめに 昨年は、静岡県熱海市土石流災害や8月11日からの大雨などの自然災害に見舞われ、多くの人的・物的被害が生じました。 また、新型コロナウイルス感染症への対応として、救急隊員の感染防止対策の徹底や、ワクチン接種業務への救急救命士の活用など様々な対応が求められました。 気候変動の影響により、近年、...
1.能登半島沖を震源とする地震に係る被害及び消防機関等の対応状況
特集1 近年の大規模自然災害を踏まえた消防防災体制の整備 1. 能登半島沖を震源とする地震に係る被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 ア 地震の概要  令和5年5月5日14時42分、能登半島沖を震源とするマグニチュード6.5の地震が発生し、石川県珠洲市で震度6強を観測した。 また、同日21...
2.令和5年梅雨前線による大雨及び台風第2号に係る被害及び消防機関等の対応状況
2. 令和5年梅雨前線による大雨及び台風第2号に係る被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 ア 気象の状況 令和5年6月1日から3日午前中にかけて、梅雨前線が本州付近に停滞した。前線に向かって台風第2号周辺の非常に暖かく湿った空気が流れ込んだため、2日には前線の活動が活発になった。西日本から...
3.令和5年6月29日からの大雨等に係る被害及び消防機関等の対応状況
3. 令和5年6月29日からの大雨等に係る被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 ア 気象の状況 令和5年6月28日から7月6日にかけて、活発な梅雨前線や上空の寒気の影響で、沖縄地方を除いて全国的に大雨となった。7月1日から3日にかけては山口県、熊本県及び鹿児島県(奄美地方)で線状降水帯が発...