6.風評被害の加害者にならない

事件・災害が報道されると、人々が自分に危害がおよぶことを恐れるあまり、事実とは異なる情報を信じてしまうことがあります。
そのために、ものが売れなくなったり、サービスが利用されなくなったりすること、また人が差別を受けることを風評被害といいます。

これまで大きな事件があるたびに、風評被害が問題になってきました。
今回の東日本大震災では、福島第一原発の事故による放射能汚染をめぐり風評被害が心配されています。
実際にいくつかの県で、空気、土、海水や食べ物などから、原発事故が原因となる放射性物質が見つかり、イネを植えることを禁止する作付禁止や、採れたものを市場に出すことを制限する出荷制限などの対策がとられています。
しかし、放射性物質が検出されていない食べ物や、そもそも被ばくの恐れのないものまでが利用を避けられ、商品が売れなくなったり、損害を受けたりするといった風評被害が、実際に起きています。

自分がこうした風評被害の加害者とならないためには、他人から聞いたことを鵜呑みにするのではなく、自分自身でその根拠や出典、正当性を調べる努力をし、正しい判断や言動に心がけることが必要です。
また、他の人に誤った情報を流してしまわないように注意することも重要です。

放射線被ばくについても、正しい知識を身につけることで、風評にまどわされないようにしましょう。