2.被災地へ赴く前の心構え

災害によって火災などが発生し、交通網やライフラインなども寸断されている災害発生直後の被災地は、大きな混乱のなかにあります。

このような状況のなかで、被災地以外の人はどのような行動をとれば良いのでしょうか?

テレビなどで災害の発生を知った時、「何か手助けをしたい」と考える人も多いのではないでしょうか。

確かにボランティア活動は、特別な資格を必要とせずに、自らの意志と責任で参加することができます。

ただし、災害発生直後の被災地は混乱状態であるため、すぐに行動に出るのは慎まなければなりません。


被災地域は、災害がもたらした大きな混乱のなかで現状の把握、さらに消火活動や人命救助などに全力で取り組んでいる段階にあり、まだ被災地以外からのボランティアを受け入れる体制は整っていないと考えた方がよいでしょう。

自らの判断で被災地へ向かうことは、かえって混乱を招く結果になることをまず覚えておきましょう。

では、まず何をすべきでしょうか。「情報収集」と食料など自給自足で活動できるようにするための準備です。

テレビやラジオ、新聞などからの情報、インターネットのボランティア情報、現地のボランティアセンターからの情報から必需品を確認・調達します。水、食料、活動に必要な機材・・・懐中電灯、ラジオ等は自分で確保し、自活できるように準備することが大切です。

食料も最低3日分ぐらいは持参したいものです。レトルト食品やチョコレート、クッキーなどがおすすめです。

特に、活動に携帯する装備のなかで、宿泊が伴う活動の場合は寝袋の持参は常識。

災害現場には布団はないと考え、被災地へ赴くときには、夏用・冬用など性能を確かめたうえ持参するようにしましょう。

そのほかに健康保険証のコピーや雨具、地図や筆記用具なども携帯するようにしましょう。

また、万が一の場合の備えとして、社会福祉協議会などに問い合わせ、ボランティア活動保険に加入しておくことも望まれます。

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