4.消防職団員の惨事ストレス対策
東日本大震災においては、凄惨な現場も多く、活動にあたった多くの消防職団員に惨事ストレスの発生が危惧された。このことから、消防庁では、被災地を重点対象に精神科医等の専門家で構成された「緊急時メンタルサポートチーム」を消防本部等の求めに応じて16件派遣し、必要な助言等を行った。また、岩手県、宮城県及び福島県以外の全都道府県から緊急消防援助隊が出動したことに伴い、全国主要都市及び岩手県、宮城県及び福島県において、惨事ストレスセミナー及び個別相談会を9回開催し、惨事ストレスに対するケアを行った。
平成24年度においては、東日本大震災における消防職団員の惨事ストレスの状況やこれまでの惨事ストレス対策の実施状況を踏まえつつ、より効果的な惨事ストレス対策について必要な検討を行うため「大規模災害時等に係る惨事ストレス対策研究会」を開催し、消防本部及び消防団における惨事ストレス対策に関する実態調査及び分析を行ったうえで、国、都道府県、消防本部及び消防団等における惨事ストレス対策の充実・強化を図ることとしている。