1．出火状況

（1）　1日当たり120件の火災が発生

平成26年中の出火件数4万3,741件を1日当たりでみると、120件の火災が発生したことになる（第1-1-2表）。

（2）　建物火災が全火災の54.0％で最多

平成26年中の出火件数について、その構成比をみると、建物火災が全火災の54.0％で最も高い比率を占めている（第1-1-3表）。

（3）　冬季・春季の火災による損害額が多い

平成26年中の出火件数を四季別にみると、火気を使用する機会の多い冬季から春季にかけての出火件数が総出火件数の58.9％となっており、損害額の57.4％を占めている（第1-1-4表）。

（4）　出火率は3.4件/万人

平成26年中の出火率（人口1万人当たりの出火件数）は、全国平均で3.4件/万人となっている（第1-1-1表、第1-1-5表）。また、出火率を都道府県別にみると、最も高いのは山梨県の5.1件/万人となっている。一方、最も低いのは、富山県の2.0件/万人で、同県は平成3年（1991年）以降連続して最も出火率が低くなっている（第1-1-6表）。

（5）　火災覚知方法は119番通報、初期消火方法は消火器が最多

平成26年中の消防機関における火災覚知方法についてみると、火災報知専用電話（119番）^＊1による通報が68.7％と最も多い（第1-1-2図）。また、初期消火の方法についてみると、消火器を使用したものが19.7％と初期消火が行われたもの（25.5％）の中（その他を除く。）で最も高い比率になっている。一方で、初期消火を行わなかったものは36.7％となっており、平成16年と比較すると2.1ポイント減少している（第1-1-7表）。

＊1　「火災報知専用電話」とは、通報者等が行う火災や救急等に関する緊急通報を、消防機関が受信するための専用電話をいう。なお、電気通信番号規則において、消防機関への緊急通報に関する電気通信番号は「119」と定められている。