平成30年版 消防白書

3.最近の消防団の活躍

(1)大阪府北部を震源とする地震

平成30年6月18日、大阪府北部を震源とする地震が発生し、大阪市北区、高槻市、枚方市、茨木市及び箕面市で最大震度6弱、京都市、亀岡市など18の市区町で震度5強を観測した。
被災地において、消防団は、地震発生直後から、地域の安心・安全を守るため、消火活動や巡回活動、地震で倒壊したブロック塀等の撤去作業、道路啓開等を実施した。

(2)平成30年7月豪雨

平成30年6月28日以降、前線や台風第7号の影響により、日本付近に暖かく非常に湿った空気が供給され続け、西日本を中心に全国的に広い範囲で長期間にわたる記録的な大雨となった。
西日本の多くの市町村において、消防団は、大雨に備え、住民に対し、早期の避難を呼び掛けるとともに、家屋等の浸水を防止するための土のう積み等を実施した。
また、被災地では、消防団が発災当初から、住民の救助活動や避難誘導、行方不明者の捜索等を行ったほか、土砂等の撤去作業や地域の巡回活動、土砂災害のおそれがある危険箇所の警戒活動等を長期間にわたり実施した。
そのような中、呉市においては、活動中の消防団員1人が土石流に巻き込まれて犠牲となった。

行方不明者の捜索活動(広島市消防局提供)
行方不明者の捜索活動(広島市消防局提供)

(3)平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震

平成30年9月6日、北海道胆振(いぶり)地方中東部を震源とする地震が発生し、厚真町で最大震度7、安平町及びむかわ町で震度6強、札幌市東区、千歳市、日高町及び平取町で震度6弱を観測した。
被災地において、消防団は、地震発生直後から、地域の安心・安全を守るため、救助活動や行方不明者の捜索活動にあたるとともに、巡回活動や土砂災害のおそれがある危険箇所の警戒活動、避難所運営の支援等を実施した。

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