令和3年版 消防白書

2.事故の特徴

(1)事故種別ごとの一般事故件数

事故種別ごとの一般事故件数は、火災98件(対前年比14件減)、爆発3件(同4件減)、漏えい155件(同1件増)、その他11件(前年と同数)である(資料1-3-2)。

(2)原因別の一般事故件数

原因別の一般事故件数は、人的要因によるものが99件(対前年比9件減)、物的要因が141件(同14件減)、その他の要因が27件(同6件増)である。その内訳として主な原因では、腐食疲労等劣化85件(同8件減)、操作確認不十分30件(前年と同数)、維持管理不十分28件(同10件減)となっている(第1-3-2図)。

第1-3-2図 原因別の一般事故件数

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第1-3-2図 原因別の一般事故件数

(3)特定事業所種別の一般事故件数

特定事業所種別の一般事故件数は、第1種事業所が214件(うちレイアウト事業所*2 199件)で、全体の80.1%を占めている(資料1-3-3)。

(4)特定事業所業態別の一般事故件数

特定事業所業態別の一般事故件数は、石油製品・石炭製品製造業関係が98件(対前年比3件増)、化学工業関係が97件(同12件増)、鉄鋼業関係が35件(前年と同数)、電気業関係が8件(同11件減)である(資料1-3-4)。

*2 レイアウト事業所:第1種事業所のうち、石油と高圧ガスの両方を取り扱う事業所。当該事業所の敷地を用途に応じて製造施設地区、貯蔵施設地区等6つの地区に区分すること等のレイアウト規制(石油コンビナート災害対策の現況4事業所のレイアウト規制参照)の対象となる。

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