令和6年版 消防白書

2.事故の特徴

(1)事故種別ごとの一般事故件数

事故種別ごとの一般事故件数は、火災120件(対前年比9件減)、爆発4件(同3件減)、漏えい266件(同63件増)、その他5件(同5件減)である(資料1-3-2)。

(2)原因別の一般事故件数

原因別の一般事故件数は、人的要因によるものが119件(対前年比1件増)、物的要因によるものが246件(同33件増)、その他の要因によるものが30件(同12件増)である。
その内訳として主な原因では、腐食疲労等劣化145件(同44件増)、操作確認不十分43件(同7件増)、施工不良41件(同8件増)、故障28件(同3件増)となっている(第1-3-2図)。

(3)特定事業所種別の一般事故件数

特定事業所種別の一般事故件数は、第1種事業所が327件(うちレイアウト事業所*2300件)で、全体の82.8%を占めている(資料1-3-3)。

(4)特定事業所業態別の一般事故件数

特定事業所業態別の一般事故件数は、石油製品・石炭製品製造業関係が176件(対前年比35件増)、化学工業関係が121件(同13件増)、鉄鋼業関係が35件(同12件減)、電気業関係が22件(同5件増)である(資料1-3-4)。

第1-3-2図 原因別の一般事故件数

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(備考)小数点第一位を四捨五入のため、合計等が一致しない場合がある。

*2 レイアウト事業所:第1種事業所のうち、石油と高圧ガスの両方を取り扱う事業所。当該事業所の敷地を用途に応じて製造施設地区、貯蔵施設地区等6つの地区に区分すること等のレイアウト規制(本節「石油コンビナート災害対策の現況 4.事業所のレイアウト規制」参照)の対象となる。

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