特集7 国民保護施策の推進
1.我が国周辺の安全保障環境等
「国家安全保障戦略」(令和4年12月16日閣議決定)においては、「我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している」とされたうえで、「ロシアによるウクライナ侵略により、国際秩序を形作るルールの根幹がいとも簡単に破られた。同様の深刻な事態が、将来、インド太平洋地域、とりわけ東アジアにおいて発生する可能性は排除されない」とされている。
また同時に、北朝鮮に関しては、「近年、かつてない高い頻度で、新たな態様での弾道ミサイルの発射等を繰り返し、急速にその能力を増強している」ことや、「核戦力を質的・量的に最大限のスピードで強化する方針であり、ミサイル関連技術等の急速な発展と合わせて考えれば、北朝鮮の軍事動向は、我が国の安全保障にとって、従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威となっている」ことが挙げられている。