4.ブラックアウト

 北海道胆振東部地震で人々に衝撃を与えたのが、3時25分に発生した日本で初めてとなるブラックアウトです。ブラックアウトとは、電力会社が管轄するエリア全域に及ぶ大規模停電です。
 複数の発電所が停止するなど、様々な原因が絡み合った結果、ブラックアウトが発生してしまったのです。
 停電により、人々の日常生活はもちろん、様々な産業に影響が出ました。
 札幌市では、鉄道、地下鉄、路線バス、市電、高速道路といった交通インフラは全面的に運行が中止となりました。通信や放送も止まりました。
 ブラックアウトに対して、電力会社は、事前に定めていた手順に従って復旧作業を行いました。地震発生後には最大約295万戸が停電していましたが、発生後から約2日で、そのうちの約99%が停電から復旧しました。
 それでもなお、地震前日の電力の最大需要と比較すると約1割の供給が不足している状態となっていました。需要と供給のバランスが崩れれば、再び大規模な停電に至る危険性がありましたが、道民へ節電の協力をお願いし、道民の協力によって停電の危機は回避されました。
 政府では各電力会社に火力発電所などのインフラ設備の総点検を実施するよう指示しました。
 北海道胆振東部地震のブラックアウトを教訓に、災害に強い社会の構築を進めています。