5.土砂災害

 北海道胆振東部地震で最も大きな被害をもたらしたのが、土砂災害です。
 この地震により、強い揺れを観測した地域においては、住宅の倒壊や道路の損壊が多数発生したほか、200箇所を超える土砂災害が発生しました。その崩壊面積は、明治以降、我が国において発生した主要な地震災害の中で最も多い13.4㎢に達しました。
 特に、震源から近く、震度7を観測した厚真町では、広い範囲で大規模な土砂災害が発生しました。死者を多く出した主な原因は、がけ崩れや土石流等といった土砂災害によるもので、主に厚真町では山腹から大規模に土砂が崩れたことにより、民家において多数の死者と重軽症者が発生しました。厚真町では、死者36人、軽傷者61人、住家被害は全壊224棟、半壊318棟、一部破損1,097棟と人的被害・住家被害ともに甚大な被害が発生しました。
 厚真町では復旧を進めながら、避難所の防災機能の充実に向けた検討や避難路の見直しなど、防災・減災にも取り組んでいます。