3.出火原因別防火のポイント

それでは、主な出火原因別の防火ポイントをみていきましょう。放火は、その疑いのあるものを含めると、全火災の出火原因の約2割、約11,000件(平成19年中)を占めています。【補足:平成22年中は9,551件です】

放火対策としては、次のことに注意しましょう。家のまわりに燃えやすいものを置かないようにしましょう。ゴミは収集日の決められた時間に指定場所に出しましょう。

車やオートバイのカバーには、防炎製品をおすすめします。

物置などには必ず鍵をかけておきましょう。

不審者を寄せつけないよう、外灯をつけて、できるだけ明るくしましょう。


次に全火災の約1割、約5,700件(平成19年中)がタバコによるものです。【補足:平成22年中は4,475件です】 ふとんなどに落ちたタバコによって、数時間たってから燃え出すこともあります。 寝タバコやタバコの投げ捨てはやめましょう。灰皿には、いつも水を入れておきましょう。吸殻は、完全に消えたことを確認してこまめに捨てましょう。

こんろからの出火も、全火災の約1割、約6,000件(平成19年中)です。【補足:平成22年中は4,694件です】 てんぷらを揚げているとき、電話がかかってきたり、不意な来客があってその場をはなれている間に油が過熱して発火することがあります。てんぷらを揚げるときはその場を離れないようにし、離れるときは必ず火を消します。できれば、てんぷら油過熱防止機能のついたこんろを使いましょう。こんろの周囲には燃えやすいものを置かず、いつも整理整頓をしましょう。

たき火による火災は、全火災の約6%、約3,200件(平成19年中)です。【補足:平成22年中は全火災の約5%、2,515件です】 風の強い日にはたき火はしないようにしましょう。たき火をするときには、必ず消火用水を用意します。その場を絶対に離れないようにします。また、絶対に子どもだけでたき火をさせてはいけません。たき火が終わったら完全に消すようにしましょう。山火事の約4分の1は、たき火によるものです。【補足:平成22年中は山火事の約3分の1がたき火によるものでした】 山火事は一旦火がでると消火しにくく、被害も大きくなることがあるので注意しましょう。

火あそびによる火災は全火災の約3%弱、約1,900件(平成19年中)あります。【補足:平成22年中は全火災の約4%、1,678件です】 子どもに、マッチやライターで遊ばせてはいけません。普段から火の怖さを徹底して教えましょう。マッチやライターは子どもの手の届くところに置かないようにします。例え、花火でも必ず大人が付き添い、消火用水の用意を忘れずに行います。

ストーブによる火災は、全火災の約3%弱、約1,600件(平成19年中)です。【補足:平成22年中は全火災の約3%、1,469件です】 冬は要注意のストーブ。衣類など燃えやすいものを近づけないことが一番です。ストーブをカーテンや家具に近づけたり、ストーブで洗濯物を乾かしたりしてはいけません。また、ストーブの近くにスプレー缶を置くのも厳禁です。

給油は完全に火が消えたことを確認してから行います。できれば対震自動消火装置付きのものを使いましょう。