NBC災害対応用資機材 (監修·制作協力:東京消防庁第三消防方面本部消防救助機動部隊)
4-1.測定器 放射性物質

 放射性物質や放射線の存在は五感で感じることができないため、災害現場では放射線の種類に合わせた放射線測定器による測定が必要です。
 (測定器の仕様は機種により異なるため、ここでは、その一例を紹介しています。)


・電離箱式サーベイメータ
 測定可能な放射線は、β線とγ線です。一般に原子力施設の事業所管理区域内などのγ線量の高いところで使用されます。


・Nalシンチレーション式サーベイメータ
 γ線の測定用です。環境放射線測定のように比較的線量の低いところで使用されます。



・GM管式サーベイメータ
 β線の測定用です。一般に身体や衣服に付着した放射性物質を検出するのに使用します。


・個人線量計
 主に、放射線取扱事業所内で個人が受けたγ線や中性子線の放射線量の総計を測定し、その線量を直読できるものです。災害発生時には活動を行う隊員が携行して使用します。


・中性子線測定器
 中性子線の測定用です。中性子発生装置などの周辺区域の線量当量と放射線量率の測定に使用します。
 (線量当量:人体が受ける放射線による被ばくの影響を評価する単位、放射線量率:人体が受ける単位時間あたりの放射線の量)

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