① トップとしての責務及び心構え
9.災害時の団長の心構え・大水害を経験されて大規模災害の時における大切なことは

 消防本部、それから消防協会ですか、それから日本の消防庁という大勢の皆さんから交流いただいた中で今回の水害を乗り越えてきたわけですけれども。何はともあれ、やっぱり連携。もう素晴らしいものがあったと思っております。
 来ていただいた各市町村の団長さんに、朝お会いさせてもらって、帰られるときにお礼をさせてもらった中で、ほとんどの市町村の団長さんが言われるには「とにかく大変だった」と。「まぁ頑張れや」と。

 中には上越のほうの市会の団長さんなんですけど、たまたま災害の復旧という部分へ入ってからなんですが、ゴミの搬出・撤去とかっていろんな作業の中で、団長さん自ら、帰ってこられたら衣服は泥だらけになってこられて。頑張ってこられたと。わたしはたまたま立場上ということで、現場へ行っても作業はあまりしなかったんですけれども、そうやって県内の消防団の皆さんが一生懸命に、団長自ら市会長自ら現場で働いて指揮をとっていただいた。そういう面について、ものすごくやっぱりありがたかったという中で、たまたまそういう市会の団長さんについては新潟県の消防協会がありまして、年に3回ぐらいですか、新潟市のほうで会議があって、そういう各市町村の団長さん方と会議で一緒になることがありますので、結構顔も見てこられたし、いろいろお話しさせてもらっていたということで。
 一番わたし感激したのが、上越から来られた団長さんが――たまたま、まだまだ災害復旧が前半のほうなんで道路が思うように空かない関係で、ゴミの搬出で車に積んでもらってその車がゴミの場所へ空けて帰って来るまでに結構時間がかかるんですよね。そんな中で団長さんが「おい。せっかく応援に来て、車来るまで1時間もなんで失うにゃ。あほらし。来た価値がねぇじゃねぇか」と。「だったら明日また来るから、車が足らねぇんだったら明日ダンプ3台持って来るから」言いかえてこられたのに、わたしほんっとに感激しているところなんですけれども。
 そういうふうに応援してこられた団長さんと、地元の、その現場現場での、本部であり市役所であり、またうちの団員が一丸となって作業にあたってもらった・くれたというのが、ものすごく、やっぱり大事なチームワークって言うんですかね、ありがたいことだな、というふうに今思うんですけれどもね。

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