平成30年版 消防白書

第3節 石油コンビナート災害対策

[石油コンビナート災害の現況と最近の動向]

1.事故件数と被害

平成29年中に石油コンビナート等特別防災区域(以下「特別防災区域」という。)の特定事業所*1で発生した事故の総件数は252件で、前年と同数である。また、平成29年中には国内で最大震度5強の地震が4件発生しているが、地震及び津波による事故(以下「地震事故」という。)はなく、全て地震事故以外の事故(以下「一般事故」という。)である(第1-3-1図)。

第1-3-1図 石油コンビナート事故発生件数の推移

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第1-3-1図 石油コンビナート事故発生件数の推移の図

(備考)「石油コンビナート等特別防災区域の特定事業所における事故概要(平成29年中)」により作成

事故種別ごとの件数は、火災130件(前年比10件増)、爆発1件(同5件減)、漏えい115件(同6件減)、その他6件(同1件増)である(第1-3-1表)。

第1-3-1表 石油コンビナート事故発生状況

第1-3-1表 石油コンビナート事故発生状況

(備考)「石油コンビナート等特別防災区域の特定事業所における事故概要(平成29年中)」により作成

一般事故の発生件数は、昭和51年の石油コンビナート等災害防止法施行後、減少傾向にあったが、近年は年間250件前後の高い水準で推移している。
平成29年中に発生した一般事故による負傷者は15人で、死者はいない。
また、一般事故の主な原因別件数は、腐食疲労等劣化62件(全体の24.5%)、維持管理不十分40件(同15.8%)、操作確認不十分33件(同13.1%)である。

*1 特定事業所:第1種事業所(石油の貯蔵・取扱量が1万キロリットル以上又は高圧ガスの処理量が200万立方メートル以上等である事業所)及び第2種事業所(石油の貯蔵・取扱量が1千キロリットル以上又は高圧ガスの処理量が20万立方メートル以上等である事業所)をいう。

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