第2節 北朝鮮弾道ミサイル発射事案への対応
1.北朝鮮の情勢
北朝鮮は、平成28年2月の「人工衛星」と称する弾道ミサイル発射以降、平成29年11月の発射事案まで、頻繁にミサイル発射を繰り返した。この間、8月には、米国領グアムに向けて、我が国上空を通過する弾道ミサイル発射計画が表明されたことで緊張が高まる中、29日及び9月15日には、弾道ミサイルが北海道上空を通過して太平洋に落下する事案が発生した。
同年11月以来、北朝鮮は弾道ミサイルを発射していなかったが、令和元年5月以降、短距離弾道ミサイルなどの発射が繰り返された。令和3年3月25日には、これまで発射されたことのない新型の弾道ミサイルが発射された。また、9月15日に発射された弾道ミサイルは、変則軌道で飛翔し、我が国の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定され、朝鮮半島情勢は依然として不透明な状況が継続しており、今後もミサイル発射事案を含む動向を注視していく。