2.災害時のボランティア活動の意義

今日、ボランティア活動の分野は、社会福祉、教育、文化、環境保全、国際援助などさまざまな領域に及んでいます。
いずれも参加する人たちの自発性に基づく自主的な活動です。

災害時のボランティア活動は、特別な資格や能力を必要とするものではありません。意志さえあれば「誰にでもできる」と言われています。
次のコーナーで解説しますが、災害時のボランティア活動には、労力の提供、義援金などお金の援助、救援物資の援助、情報の提供など実にさまざまな分野があり、どこでも誰でも活動できる可能性を持っています。

災害時のボランティア活動は、決して系統だった統率のとれた活動を行うところに持ち味があるわけではありません。
また、十分な物量で一気に被災者の状況を改善することも困難です。
しかし、その活動には、他の公的な活動では実現しにくい極めて人間的な側面があり、多くのボランティアによってその活動が推進されると、結果的には公的な活動だけでは達成できない被災者救援を実現できる可能性を持っています。さらに、このことは被災地の復興を促すことにもつながります。被災地の状況にあった柔軟できめ細やかな活動が期待できます。