7.都市ガスを安全に使う為のポイント5

災害は、天災だけとは限りません。

例えば、ガスコンロ使用時に起きる、天ぷら油火災です。

天ぷら油火災は、揚げ物中にその場を離れてしまったときなど、人間の油断が引き起こす人為的なものです。

天ぷら油は、温度がおよそ摂氏360度に達すると発火します。

こうした火災を消火するための、エアゾール式簡易消火具がありますが、天ぷら油火災の消火には、ハロンタイプのものは有効ではないとの報告があるため、強化液タイプのご使用をお勧めします。


油は一度発火すると、急激に油温が上昇し、およそ摂氏400度になるとハロンタイプの簡易消火具では、火が消えたように見えてもすぐに再燃し、消火に失敗してしまう可能性が極めて大きいのです。

しかし、強化液タイプの簡易消火具を使用すれば、上昇した油温も発火温度以下に下げることができることから、消火の開始時期が多少遅れてもほぼ確実に再燃することなく消火することができます。

天ぷらを揚げている最中にその場を離れる時は、弱火でも油温が上昇して火災になる危険性があります・・・。必ず火を消しましょう。

また、ガスコンロで調理中にコンロ越しに物を取ろうとして衣服に着火する着衣着火にもご注意下さい。特に綿やレーヨンなど、生地の表面が起毛されている衣服は表面フラッシュ現象で着火しやすくなります。ガスコンロの奥に調味料などを置かないように注意して下さい。

火災の原因として、ガスストーブによるものもあります。

ガスストーブの付近には、スプレー缶や衣類など燃え易いものは置かないで下さい。

特にお子様が居るご家庭では、火傷などに注意しましょう。

ガス風呂釜の空焚きも、火災の原因になります。細心の注意を払って下さい。