風水害(竜巻等突風)
4.竜巻等突風の危険が迫った場合や発生した場合の行動

竜巻等突風に遭遇する頻度は低いものの、いざ発生した場合には、多大な被害を受け、場合によっては命にかかわることもあります。竜巻等突風から身の安全を守るため、竜巻注意情報発表後は気象の変化に注意し、主体的に判断して適切な対処行動をとらなければなりません。また、竜巻注意情報が発表されてからだけでなく、竜巻に関する注意喚起を含む気象情報や雷注意報が発表された段階から、その後の気象変化や防災気象情報の発表に注意する必要があります。

竜巻等突風に対しては、段階に応じて、次のような対応を行います。

【竜巻注意情報発表時】
まず、空を見て、積乱雲が近づくときの特徴がないか注意します。また、竜巻発生確度ナウキャストや気象レーダー画像にアクセスできる場合であれば、自分が今いる場所の状況についてこまめに確認(5~10分程度ごと)します。

〔積乱雲が近づくときの特徴〕
・空が急に暗くなる
・雷が鳴る
・大粒の雨やひょうが降り出す
・冷たい風が吹き出す等

なお、人が大勢集まる野外行事に参加している場合や、テントを使用している場合、子供・高齢者を含む野外活動をしている場合、高所・クレーン・足場等での作業等安全確保に時間を要する場合には、万一に備えて、早めに避難を開始します。


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【積乱雲の近づく兆しを察知した時】積乱雲の近づく兆しを察知したときには、屋外にいる場合は、頑丈な建物など安全な場所に移動し、屋内にいる場合には、雨戸や窓、カーテンなどを閉めます。

【竜巻の接近を認知した時】
竜巻の接近を認知したときには、竜巻を見続けることなく、直ちに適切な対処行動をとります。

〔竜巻が近づく際の特徴〕
・雲の底から地上に伸びる漏斗状の雲が見られる
・飛散物が筒状に舞い上がる
・ゴーというジェット機のようなごう音がする
・気圧の変化で耳に異常を感じる等

竜巻の接近を認知したときに、「屋内」にいる場合には、次の対処行動をとります。

・窓から離れる
・窓の無い部屋等へ移動する
・部屋の隅・ドア・外壁から離れる
・地下室か最下階へ移動する
・頑丈な机の下に入り、両腕で頭と首を守る

竜巻の接近を認知したときに、「屋外」にいる場合には、次の対処行動をとります。

・近くの頑丈な建物に移動する
・頑丈な建物がなければ、飛散物から身を守れるような物陰に身を隠し、頭を抱えてうずくまる
・強い竜巻の場合は、自動車も飛ばされるおそれがあるので、自動車の中でも頭を抱えてうずくまる

実際に竜巻に遭遇した人に聴き取り調査をした結果、次のような行動をとった人もいました。

・「まさか」と思ったまま何をしたらよいか分からなかった
・自分の家に来るとは思わず、ずっと竜巻を見続けていた
・窓ガラスを手で押さえていて怪我をしてしまった
・天気がおかしかったので、ビニールハウスの様子を車で見に行った

このように、せっかく竜巻注意情報等が出されても、適切な行動につながらなかったり、身の安全を確保する行動がとれなかったりする場合がありますので、日頃から対処方法についての理解を深めておくことが重要です。

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