「対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の基準を定める省令」の概要について
火気設備等の離隔距離に関する規制内容について、東京商工会議所から問題提起がなされたことを受け、市場アクセスの一層の改善を図り、国際的な整合性を確保する必要から、火気設備等の位置、構造及び管理、火気器具等の取扱いその他火の使用に関し火災の予防のために必要な事項を市町村条例で定める際の基準を政令で定めることとする消防法の一部改正を行い、また、市町村条例の制定に関する政令の基準を定めたところである。これを受け、政令により個別に省令に委任された離隔距離等の事項について、定めるものである。 |
【省令の具体的内容】
- 対象火気設備等及び対象火気器具等の種類(第3条、第18条関係)
火気設備等のうち、炉、ふろがま、温風暖房機等計19種に分類したものを対象火気設備等とし、又火気器具等のうち、液体燃料を使用する器具等計4種に分類したものを対象火気器具等とすること。 - 建築物等との間に有すべき火災予防上安全な距離(第4条、第20条関係)
建築物等との間に有すべき火災予防上安全な距離を対象火気設備等、対象火気器具等の種類ごとに別表において定めること。 - 対象火気設備等の構造(第10条~第15条)
(1)対象火気設備等の使用に際し、火災の発生のおそれのある部分について不燃材料で造られた構造とする等(第10条)
(2)対象火気設備等の表面温度が過度に上昇しない構造とする等(第11条)
(3)振動等により容易に転倒等しない構造とする等(第12条)
(4)対象火気設備等の燃料タンク及び配管は、気密に造られた構造とする等(第13条)
(5)対象火気設備等の風道、燃料タンク等について、通気口等から雨水等の異物が入らない構造とする等(第14条)
(6)対象火気設備等の使用に際し燃料装置に過度の圧力がかかる場合に減圧装置を設ける等(第15条) - 対象火気設備等及び対象火気器具等の個別の委任事項
(1)防火上支障がない場合...建築物等の一部が特定耐火構造である場合とする等(第4条、第19条)、対象火気設備等を屋内に設ける場合において底面通気を図る等周囲に直接熱が伝わらない措置が講じられた場合とする(第6条)、対象火気設備等の周囲に有効な空間を保有する場合とする等(第9条)
(2)不燃性の床等...不燃材料のうち金属以外のもので造られた床、台又は土間とする(第7条、第21条)
(3)消費熱量...炉の場合には、350キロワットとする等(第7条) - その他の基準(第16条)
電線、接続器具は、短絡を生じない措置を講じること - 基準の特例(第17条)
火花を生ずる設備は、消防法施行令第5条第1項第1号、第2号、第4号から第9号までの規定を適用しない等 - 施行期日
平成15年1月1日から施行すること。
<参考資料>
○総務省令第二十四号
対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令