初期消火
2-1.消火器 消火器の種類

消火器の種類として、粉末消火器、強化液消火器、住宅用消火器、エアゾール式消火具などが用途や方式の違いによって分けることができます。

消火器には、適応できる火災を示したラベルが付いています。
ラベルに白、黄、青の3つの丸が表示されているものについて見てみましょう。
白丸は普通火災用で紙や木、プラスチックなどが燃える火災で使用します。また、黄丸は油火災用、青丸は電気火災用となっています。
なお、普通火災はA火災、油火災はB火災、電気火災はC火災と呼ばれることもあります。
代表的な消火器について説明します。


最初に、ABC粉末消火器について見てみましょう。
一般的に消火薬剤は、リン酸アンモニウムを主成分とし、防湿及び流動性を高めるためシリコン樹脂などによって防湿処理がしてあります。レバーを握ると加圧用ガス容器から圧力ガスが噴出しその圧力によって消火剤が放射されます。
ABCとは、A普通火災、B油火災に適応し、さらに、薬剤は電気の不良伝導体なのでCの電気火災にも適応することを意味します。

次に、強化液消火器について説明します。
一般的に消火薬剤は、炭酸カリウムの水溶液を用いるためアルカリ性が強く、水系であるため浸透性があります。冷却作用によって普通火災に適応し、抑制作用と霧状に放射することにより油火災及び電気火災にも適応します。レバーを操作することにより、バルブが開いて消火剤がノズルより霧状に放射されます。

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