油流出事故対策(監修:独立行政法人 海上災害防止センター)
4.エマルジョン

 海上に流出した油は、厚い油膜から薄い油膜へと変化し、軽質分が蒸発し不揮発成分が残ります。
 不揮発成分はエマルジョンを形成しますが、油が粒子となって水中に存在するo/w型エマルジョンと、油の中に水が取込まれ、体積が3~4倍になり、粘度が非常に高い油塊となるw/o型エマルジョン(チョコレートムース)のどちらになるかで、汚染被害や防除作業は大きく異なってきます。
 o/w型エマルジョンは自然浄化作用が促されるため大きな汚染被害は発生しませんが、w/o型エマルジョン(チョコレートムース)は自然浄化作用が遅く長時間海上に存在するため、汚染被害が発生し、防除作業も困難なものとなります。

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