子供たちと触れ合う機会があるのも魅力ですね
山本 清美さん(50代) 和歌山県 和歌山市消防団 宮前分団 班長/H24.5.1拝命
普段のお仕事ぶりを教えてください。
夫が勤務する会社で事務員として働く傍ら、着付けの講師もしています。成人式や卒業式、入学式シーズンは、着付けの依頼も増えるので忙しくなります。以前、皆さんも一度はお名前を聞いたことのあるような芸能人の着付けを担当したこともあるんですよ。
消防団を知ったきっかけ、入団するに至った経緯は何ですか?
夫が消防団員だということもあり、以前から消防団活動に興味がありました。所属の分団に女性消防団員が入団するという話を聞いて、「私もやってみよう」と、思い切って入団することにしました。
消防団ではどのような活動をしていますか?
火災等で消火活動をするほか、普段は火災予防の巡回広報、月に1回の放水訓練を行っています。また、他の女性消防団員と協力して、防火啓発劇の制作と演技の練習を行っています。どのような内容にすると子供からお年寄りまで、分かりやすく楽しんでもらえるのかということを考えながら、みんなで作り上げていくのが面白いところですね。幼稚園や小学校、地域のお祭りや寄合などで披露し、防火・防災の大切さを地域の皆さんに伝えていくのがこれからの目標です。
女性として消防団に参加してどんな印象を持ちましたか?
消防団は男性ばかりが活動している印象がありました。重いものを持ったり、走ったり、体力がなければ活動できないのではという不安がありました。しかし、実際に参加してみると、防火広報や防災訓練等、女性でも活躍できる場が案外多いです。「男性だから」、「女性だから」という部分は関係なく、団員同士がお互いに理解し、助け合うことで、より良い関係が築けるのだと思います。
消防団に入ってご自身に何か変化はありましたか?
「自分たちのまちは自分たちで守る」ということの大切さを実感しました。
防災訓練で住民の皆さんを指導したり、防火啓発劇を作ったりするうえで、いろんなことを調べたり勉強したりするので、自分自身の知識も広がり、防火・防災の意識が以前よりも高くなったと思います。
仕事との両立、家庭との両立はできていますか?
夫も消防団員だということもあり、家族は消防団活動に協力的です。今は実家を離れている二人の娘も、入団当初から理解を示してくれていました。所属の消防団員もサポートしてくれるので、両立が困難だと感じたことがあまりなく、仕事、家庭、消防団活動、それぞれに充実した生活を送ることができています。
消防団活動のやりがい、活動して良かったこと、魅力等を教えてください。
住民の方から「お疲れ様」と声をかけてもらった時は、率直にうれしいです。
あとは、子供たちと触れ合う機会があるのも魅力ですね。以前、小学校で、消防団の歴史を教える授業を担当させてもらったことがありました。みんな、消防団に興味を持ったようで、熱心に授業を受けてくれました。その時に、消防車の乗車体験をしてもらったのですが、子供たちが大喜びしてくれたことも忘れられないですね。
入団を考えている女性の方たちへメッセージをください。
消防団は、地域に貢献しながら、自分自身も成長できる場だと思います。活動を通じて、地元の皆さんをはじめ、いろいろな方と接することで、視野が広がっていくのが大きな魅力です。難しく考えずに、まずは一歩を踏み出し、入団することをおすすめします。