緊急消防援助隊調整本部では、情報収集や各機関の役割分担、任務など重要事項を即決しなければなりません。
調整本部内での代表消防本部の役割は、被災地の各種情報の収集を行うとともに、新潟県と指揮支援部隊長との協議に基づいて、緊急消防援助隊と県内応援隊の活動内容についても調整を行います。
ここでは、そのうちの緊急消防援助隊の受入れ体制について考えてみます。
調整本部では、各都道府県隊の集結場所、進出拠点、各都道府県隊の出動ルートについて、被災地の消防本部と連絡をとりながら調整を行います。
特に地震の場合は、集結場所までの出動ルートが道路の陥没や障害物などにより通行止めとなることが予想されるため、関係機関の情報を速やかに収集する必要があります。
今回の場合は、消防庁と調整を図り、新潟県警及び被災地消防本部と協議が行われ、当初検討された関越自動車道から国道17号線で被災地へ向かうルートが道路寸断のため使用できず、別ルートとなる事例がありました。
調整本部内における代表消防機関からの派遣職員は、緊急消防援助隊指揮支援部隊長との協議のもと、緊急消防援助隊と県内応援隊相互の活動についての調整を行うとともに、活動方針を現地指揮本部に伝達し、県内応援隊の配置などについて新潟市消防局内に設置されている連絡調整本部と協議をすることも大きな役割の一つです。そのため、各種調整事項について即決できる権限をもった職員を派遣する必要がありました。
これらの情報から、連絡調整本部では、県下消防本部の今後の応援部隊派遣予定などを計画し、直ちに電子メールにより県下全消防本部へと配信されました。