東日本大震災における津波は、従来の想定をはるかに超える規模の津波であり、それは日頃から津波に対する警戒感の強い三陸地方の消防団員にとっても同じでした。それに加えて、津波警報の第一報において津波の高さの予測が実際の高さを大きく下回ったことや、東日本大震災の発生2日前にも三陸沖を震源とするマグニチュード7.3の地震があり、その際にも津波注意報が発表されたものの、結果として大きな被害がなかったことなども、マイナスに作用したものと考えられています。
さらに消防団には、地震発生から津波到達までのわずかな時間に、水門等の閉鎖や住民の避難誘導・避難広報活動など多くの任務があり、かつ退避基準が不明確であったことも被害の拡大に拍車をかけました。
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