② 水防対策
6.警戒と情報収集

 洪水が発生しそうなときの警戒は、過去の被害発生箇所や重要水防区域指定箇所などを中心に、水防施設物などの巡視警戒を行いますが、最も大切なことは、住民からの情報を集め、特に堤防から越水しそうなところを警戒する必要があります。

 監視警戒班は2人以上で編成し、各班に担当区域を指定します。
 なお、危険個所にあっては人員増を行う必要があります。

 警戒、監視する項目は概ね次のとおりですが、知り得た情報は、速やかに団本部などに連絡することとなります。
1.水位および天端までの余裕高
2.堤防、その他水防施設物の異常の有無
3.道路・橋その他消防機関の出動に係る事項について異常の有無

 また、破堤原因につながる現象の早期発見のため、次の事項についてその状況を把握する必要があります。
1.天端・表のり面・裏のり面の亀裂、崩れ、沈下、陥没漏水などの有無
2.樋門、陸閘など周囲からの漏水の有無、扉の締り具合
3.橋、排水口など工作物取付部の状況
4.立木の揺れによる堤体のゆるみおよび漏水の有無
5.流木、いかだ、舟など流動の状況および浮流物の状況
6.付近住民からの情報
などです。

 水防対策といっても、水害の種類により、その対応は異なります。このセクションでは、3つの水害について、その対応を考えてみます。
 なお、水害の特性は、「e-カレッジ基礎を学ぶ」で詳しく解説しています。是非ご覧ください。

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