災害情報(監修:廣井脩 東京大学大学院情報学環教授)
2-4.災害情報を巡る今後の動向 要配慮者と情報

 最近の災害では、被害を受けやすい、あるいは被災生活に耐えられない方、いわゆる要配慮者と言われる方々が多く見受けられます。大きな原因として、そうした方々の適応を難しくし排除する画一的な防災対策が挙げられます。被害と支障を軽減するには、例えば、早めの避難指示と伝達の仕組みが必要ですし、避難所に聴覚障害者の方のために掲示板を用意したり、視覚障害者の方のために、本部まで校庭に綱引きロープを這わせるといった情報補償などが不可欠です。

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