B災害 (監修·制作協力:相模原市消防本部、東京消防庁第三消防方面本部消防救助機動部隊)
6-2.ホットゾーンでの活動 隔離及び避難誘導

 レベルC防護措置を施した隊員が建物内に進入し、粉などの生物剤が視認された場合、建物の規模及び視認された場所の空調設備にもよりますが、基本的には建物内にいる全ての人を粉などによる生物剤の曝露者とみなして、医師などによる疫学調査が行われるまで建物内に隔離します。
 隔離する場所は、発生建物内にある可能な限り広い部屋(講堂等)とします。人数が多く部屋の確保が困難な場合は、その場に留まるように、各関係機関と連携して建物内にいる人に対し周知します。
 その際、建物内にいる人に対して、口、鼻などをタオルやハンカチなどで覆うように指示します。

 また、適切な治療を早期に受けることで発症又は発症後の症状が軽減されることを説明し、落ち着かせるようにします。
 なお、隊員はマスクを装着していることから、声が通りにくいので、あらかじめ用意してある説明文を渡すなどの方策を事前に考慮しておく必要があります。
 警察機関及び保健所などの衛生部局と連携し、建物から出ようとする人に対しては、疫学調査を受診しないで自宅に帰るなどの危険性について十分に説明します。
 また、建物内にいる人がパニック状態に陥った場合には、パニックの抑制を警察機関に依頼します。
 建物内に放送設備などが設置してある場合は、その設備を十分活用して隔離場所までの誘導を行います。

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