放射線による汚染の危険のある区域での活動では、危険を避け、活動内容を考慮し活動区域などを明確にする必要があります。
消防警戒区域の設定は、放射線のレベル、放射能汚染の可能性のある施設の場合、関係者の意見を考慮した上で早期に設定します。
区域の設定は、原則として、「放射線検出活動」の結果を待つことなく、安全を見込んで、十分広く設定し、外周をロープ及び標識などにより範囲を明示します。
また、消防警戒区域が施設の外に及ぶ場合、周辺住民の避難退避のため避難誘導を市町村災害対策本部などと連携して迅速に行い、不要な混乱を避け、住民の安全を確保します。
放射線被ばく、又は放射性物質による汚染の可能性のある場所では、消火や救助などの緊急作業を行う隊員以外の、隊員の不要な被ばくを避け、無用な汚染拡大を防止するため、放射線危険区域の設定を行います。
・設定基準は、現場に施設関係者がいる場合は、施設関係の情報を得て協議の上で定めます。
・現場に施設関係者がいない場合は、0.5mSv/h 以上の放射線が検出される区域
・火災などの発生時に放射性物質の飛散が認められる、又は予想される区域、煙、流水などで汚染が認められる、又は予想される区域
設定範囲を後から拡大することがないように、汚染拡大の恐れについても考慮しながら十分広くとり、消防警戒区域と同様に、範囲を明示します。設定区域が施設の外に及ぶ場合、周辺住民の避難退避のため避難誘導を市町村災害対策本部等と連携して迅速に行い、不要な混乱を避け、住民の安全を確保します。
また、汚染された傷病者、放射線危険区域内で活動した隊員、使用した資機材を除染する範囲を確保するため、放射線危険区域の外側に準危険区域を設定します。
準危険区域外へ汚染を拡大させないよう十分留意し、除染に当たっては、汚染、負傷の程度などを勘案し、トリアージを実施します。汚染物は、容器や袋に収納します。