南海トラフ巨大地震·首都直下地震対策
7.津波対策を推進するための環境を整える(1)

 津波対策を推進するための環境整備としては、防災意識の向上、防災訓練の強化及び人材育成が重要です。
 防災意識の向上という点では、南海トラフ地震に関する知識を、次世代へ着実に継承していくことが重要です。そのためには、小中学校での防災教育を徹底し、若い世代に定着させていく活動が必要です。
 また、市区町村は、地域住民に対して、あらゆる機会を通じて津波の特性やハザードマップ、避難計画の情報を提供し、家庭や事業者での事前対策や発災時にとるべき行動の周知徹底を図るべきです。

防災訓練の強化という点では、日頃の実践的な防災訓練により、避難行動が個々人に定着していることが重要です。南海トラフ巨大地震の防災訓練については、津波高や津波到達時間等を想定に盛り込むなど、地域の状況を踏まえた実践的な防災訓練を定期的に実施すべきです。
 また、南海トラフ巨大地震により被害が想定される各市町村では、行政の防災担当職員の人材育成と消防団等の地域の防災リーダーの育成を強化すべきです。

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