日常生活の場で、長い期間にわたってゆるやかに起きる雪害を防ぐために、住民や行政は雪下ろしや道路の除雪などにお金や労力を使います。こうした対応ができることによって直接的な被害の多くが防がれる半面、その過程のなかで経済負担や雪による事故が生じるという特徴があります。災害は社会を反映する鏡といわれますが、雪害にはとりわけ当てはまる言葉です。
また、どこまでを、どんなことを雪害と考えるかは、時代や個人の意識状況によっても変わります。そもそも雪害を災害とみる考え自体が近代の産物であり、それ以前を「無雪害時代」という人もいるくらいです。雪害対策には、社会的合意の形成が重要な課題のひとつなのです。
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