雪害対策(監修:沼野夏生 東北工業大学教授)
10.豪雪のしくみ

 一定期間続く異常な降積雪現象を豪雪と呼びます。豪雪のときには、通常の冬にも増して直接被害や都市機能の阻害現象が激しく起こります。
 日本海側では大陸性寒気団からの冷たい季節風と対馬暖流からの水蒸気によって起きる強い対流が雪雲を発達させ、これが日本列島を縦断する山地に当たって深い雪をもたらします。
 しばしば豪雪に襲われる北陸地方の場合、ブロッキング高気圧と呼ばれるアラスカやカムチャツカ方面の高気圧にせき止められたジェット気流が大きく日本上空に蛇行することで、豪雪となることがあります。
 また、朝鮮半島の付け根付近からひろがる日本海収束帯帯状雲の収束する地帯が豪雪になるともいわれています。

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